近年注目されているビジネススキル「グラフィックレコーディング」(通称:グラレコ)という言葉を聞いたことがありますか?グラレコとは、その名の通り、「絵(Graphic)」で「リアルタイムに記録する(Recording)」ことです。グラレコの魅力は、話を聞いて、言葉や文字では見えづらいものを、グラフィックで可視化し、共有することで物事の理解が深まり、対話が深まることにあるとされています。
今回、「きいてまとめて可視化するグラレコ入門」では、イラストレーターのサノユカシさんを講師に迎えて開講しました。
第1回の座学ではグラフィックの描き方のコツなどを実践しながら練習しました。いざ絵を描こうとすると上手な絵を描こうとして手が止まってしまうことも多いと思います。しかし、重要なのは「上手に描くこと」ではなく、「わかりやすく描く」こと。誰になにを伝え、共有しようするために描こうとしているのか意識しながら書くことが大切だと学びました。
第2回の実践では日常の出来事や日本・世界の昔話を題材にグラレコの練習を積んでいきました。出来上がったグラレコは各受講者の特徴も出つつ、その時にどんなお話しが展開されたのか、十分に伝わるものになりました。お互いの作品を見ながら講師と共に講評しあい、良いところはどんどん参考にしながら高め合うことができました。
第3回は本番です。(公財)静岡市文化振興財団と静岡市民文化会館が2月26日、27日に開催した「新文化島」で行われたトークイベント「語り場」で実際にグラレコに挑戦しました。今回は講演タイトルと出演者プロフィールしか事前情報がない中でしたが、その場で一生懸命取り組んでいるのが印象的でした。出来上がったグラレコは、講師の作例とともに会場内で2日間掲示をして、実際に来場者の皆さんと共有していただきました。
一見すると絵を描いているだけに見えるかもしれませんが、伝わる絵を描くということはまとめる力を養うことにも繋がります。今後も今回のような新しいビジネススキルの向上に役立つ講座を開講していきたいと思います。(T.O)