西奈生涯学習センターでは2月25日に「古文書研究会発表会 五人組帳と家康公の隠れた史話」を実施しました。この講座は、西奈生涯学習センターで活動する「静岡古文書研究会」の会員が講師を努め、西奈地域にまつわる江戸時代の古文書「五人組帳」の解読と徳川家康とその正室である瀬名姫などを取り上げて地域の歴史の紹介を行いました。
五人組帳は江戸時代、近隣の五戸程度を構成単位として組織した「五人組制度」の定着とともに作成され、庶民が守るべき遵守事項や心得をまとめ、遵守事項への誓約を示した構成組員の連署、連判が記載された文書のことです。今回はその中のキリスト教の取り締まりや、捨て子、行き倒れなどの身寄りのない人間の扱いをまとめた箇所を解説しました。当時のキリスト教の弾圧や市民生活の状況をイラストや写真を交えて解説し、遵守事項が設けられた理由や背景がわかりやすく、受講者は関心を持って解説を聞いていました。
また、地域の歴史の紹介として、徳川家康にまつわる遺訓の解読や家康の正室であった瀬名姫やその親族と西奈の地域とのつながりについて紹介は特に関心が高く、講師の話をメモを取り真剣に聞いている受講者も見られました。
古文書の原文をもとにした読み方の説明のほか、当時の状況を交えた解説により、古文書や郷土の歴史への理解を深める機会を提供することができました。(k.o)