東部生涯学習センターでは、静岡県立大学短期大学部の江原勝幸准教授を講師にお迎えし、「防災と福祉〜要配慮者の支援を考える〜」を実施しました。
講義では、新潟県中越地震や東日本大震災の折、避難所で要配慮者を受け入れる体制が整っておらず、要配慮者やその家族の避難生活に様々な不都合が生じていたことに触れました。
・避難所では、障がい者への理解がない人も多く、周りから白い目で見られてしまう。また障がい者の家族も周りに気を遣って疲弊してしまう。
・避難所となる公共施設はバリアフリーではないところが多く、高齢者や身体障がい者が移動する時に不便な点が多い。 等々
要配慮者を取り巻く厳しい現実が講師から伝えられました。特に自助が難しい要配慮者の支援には、地域住民で助け合う「共助」の力が必要不可欠です。普段から当事者と接する機会を持ち、相手が何に不便を感じ、どのような対応をとらなければならないのかをまず知ること、そして知ったことを地域の防災活動に取り入れていくことが大切であると伝えていました。
講師が中心となって取り組んでいる静岡市駿河区西豊田学区の避難所運営訓練では、先述のような過去の災害での反省を踏まえて、要配慮者と健常者が一緒になって訓練に取り組んでおり、地域住民が主体となって積極的に要配慮者の支援を行っている様子が写真や映像で紹介されました。
能登半島地震の発生から1週間が経過しました。今もなお懸命な救助活動が継続され、多くの被害が出ている状況です。災害はいつ、どこで起こるか分かりません。いざという時に命を守るための知識や方法を学ぶ防災講座を、東部生涯学習センターでは企画しております。静岡市生涯学習センターHPにて随時情報を更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。(M.M)