西部生涯学習センターでは、令和6年6月に「水害を知り地域防災を考える」を実施しました。この講座は近年多発している水害から地域住民が身を守るためにどのような行動をすべきかを学び、水防災を身近なこととして考える機会を提供するために全2回で実施しました。
第1回は大学准教授を招きました。午前の部では初めに静岡の土地の成り立ち、静岡の気候の特性と近年の気候変動の影響を解説し、受講者は、これらに対応した行動のタイムラインを考えながら防災教育の重要性を学びました。午後は令和4年9月の台風15号による田町地区の冠水被害地等を訪れ、講師が水災害のリスクや避難行動について、午前で学んだポイントを振り返りながら解説しました。
第2回は静岡河川事務所副所長を招き、安倍川の洪水の歴史と護岸の修繕など国が進める治水対策の解説をしました。とくに、台風15号で安倍川の水位が危険な状態になったため、市内38万人を対象に避難指示を出しましたが、実際の避難者がわずか87人だったことを紹介し、水害を「自分事」として考え、行動することの大切さを参加者に強調してお話してくださいました。
アンケートでは「水災害を理解して、自分事化することの大切さがわかった」という感想が多く聞け、受講者の水災害に対する意識を変えることができたと感じています。本講座を通して近年多発している水害から地域住民が身を守るためにどのような行動をすべきかを学び、水防災を身近なこととして考える機会を提供できたと思います。