南部生涯学習センターでは、静岡市立登呂博物館と連携した講座を毎年実施しています。
8月23日(金)に実施した『登呂人の田下駄をつくろう』講座は、「登呂博物館」の学芸員
の皆様の力をお借りして、登呂遺跡や登呂博物館をもっと知る新たな講座として、今年度
初めて企画しました。登呂博物館では、毎年「登呂遺跡ドロん子パーク」や「赤米収穫体験」
等で、子どもたちに体験してもらう企画はありますが、実際に田下駄を製作して使ってみる
という講座は初めてとのことで、新たな目玉となるか、期待していた講座でもあります。
子どもたちは、まず、田下駄について、写真や展示室の本物の出土品を観察しながら、
解説を聞いてイメージを膨らませた後、工作室で「マイ・タゲタ」の2枚(両足)の製作に
取り掛かりました。45cm×18cmの杉板に紐とおしの穴を4つずつ開ける作業が最初です。
ノミを使用して約1cm四方の穴を開けるのですが、力がいる作業で低学年の子どもたちは、
かなり苦戦していました。しかし、職員や保護者の皆様の手を借りながら、2枚で計8個の
穴あけを完了しました。次に、杉板のへりや穴あけ部分等をやすりがけし、滑らかにして
いきます。最後に紐を4つの穴に通して結び、世界に一つだけの「マイ・タゲタ」が
完成です。出来上がった作品を手にした時の子どもたちの満足そうな笑顔が印象的でした。
アンケートでは「昔の人は田下駄を発明してすごい」「穴あけが難しかったけど楽しかった」
「またつくりたい」と答えるなど、全員満点の評価でした。今回は、前日の大雨のせいで
田んぼで実際にはくことができなかったのは残念でしたが、体験コーナーのマットの上で、
いつまでも試し履きをしている姿も見られ、良い体験ができた講座になったと思います。
南部生涯学習センターでは、次に『石包丁で登呂米収穫』講座を11月初めに開催します。
登呂の赤米の収穫時期に合わせて実施しており、南部生涯学習センターの人気講座です。
他にも多くの講座を実施しますので、興味のある講座にどしどしご参加ください。(Y.T)