長田生涯学習センターでは、10月21日・28日(木)10時〜16時『木版画で手づくり年賀状』講座を開催しました。
今回初めての人、毎年年賀状を制作してる人等、様々な顔ぶれでした。
まず、初日は版画の下絵を写すことから始めました。下絵は「梅と富士」のとても静岡らしいお正月ぴったりの題材でした。
4色刷りは、4回版木に下絵を写さなければならないのでどの部分に色をつけるために彫るのか、どの部分を白く残すかなどと、考えながら作業するのが初めての方には困難に思えましたが、どの参加者も夢中になって取り組んでいました。
いよいよ2日目、刷りに進みました。刷りに入ってからは、試行錯誤連続であり、刷っては彫り残しを確かめ再度刷ります。そして絵の具の濃淡を調整し好みの色に仕上げます。
1色刷っては、湿らした黄ボール紙に挟みこみ、4回の作業を終えそれぞれ完成させました。
丁寧に自分の手で作り上げた年賀状は格別であり、あたたかみのある作品となりました。
「静岡」と「版画」は、古くからの縁があり駿河版銅活字という日本印刷文化史に輝かしい歴史を刻んでいるといいます。また、広重の東海道だけでなく、駿河路は名所も多く錦絵に多くの題材を提供し、現代でも版隈・浦田周氏や牧野宗則氏など日本を代表する木版画家を輩出しています。
今回の講座を通して静岡と版画の縁を知ると共に気軽に芸術を親しむ機会となりました。