「金子みすゞ『私と小鳥と鈴と』の哀しみ」(葵生涯学習センター)
葵生涯学習センター(アイセル21)では、10月27日(土)に、婦人文学講座との共催で、文学講演会「金子みすゞ『私と小鳥と鈴と』の哀しみ」を開催しました。講師には、常葉学園大学名誉教授で、婦人文学講座の講師を務めていらっしゃる竹腰幸雄氏をお招きし、金子みすゞの詩に込められた想いを紐解いて頂きました。
講演の前半では、「私と小鳥と鈴と」の中にある逆接の接続詞に注目し、また他の詩を読むことで、金子みすゞの詩には、歓びと哀しみ、生と死といったコントラストが鮮やかに表れていることに気づかされました。後半では、金子みすゞが自ら死を選ぶまでの、切なく悲しい、短い生涯について知りました。「私と小鳥と鈴と」の最後、「みんなちがって、みんないい」という有名な言葉は、“個性尊重”のようなわかりやすい表現ではなく、辛い思いの末のとても深い境地を表していることを学びました。
講師の身振り手振りを交えた情熱的な語りに、200名を超える参加者は引きこまれ、2時間の講演はあっという間に過ぎて行きました。
(H・W)