北部生涯学習センターでは、11月7日(木)に「北部探訪〜郷島の紙漉き・書道体験〜(全2回)」の1回目を開催しました。
安倍川河口から20キロ上流に位置する郷島は、江戸後期から明治にかけて紙漉きの里として親しまれていました。
紙漉きの伝統は昭和30年代に廃れてしまいましたが、平成元年より秘在寺の住職と市民の同好会「ゆうしん舎」によって
伝統の再興と普及活動が行われています。
1回目は郷島冷泉手漉き和紙工房薬師庵にて、紙漉き体験と和紙に関する講義を実施しました。
わずかな力で繊維が一ヵ所に固まってしまうので加減が難しく、皆さんの表情は真剣そのもの。
作業を見守る側にも緊張感が漂います。
簾から繊維がきれいに外れると温かい拍手が沸き起こりました。
今回体験できたのは一部の工程ですが、植物の繊維と粘液を搾取してから漉く状態に至るまでに多くの手間と技術が
必要なことがわかり、伝統の奥深さと手仕事の価値を実感いたしました。
次回は自作の和紙を使って書道に挑戦します。
どんな作品に仕上がるのでしょうか。今からとても楽しみです。
(S.Y)