静岡県には多くの伝統工芸があり、今も専門の職人がその技術を守り、後世に伝えるべく活動しています。そんな伝統工芸の中から、今回は静岡市の駿河竹千筋細工をみなさんに紹介するために、6月7日、21日の全2回で「駿河竹千筋細工で置き風鈴を作ろう」を実施しました。
1回目は、“網代編み”と呼ばれる伝統技法を体験しました。複雑な作業に、初めは難しい表情を多くの受講生が浮かべていましたが、講師がそれぞれに手本を見せながら解説していくと、コツを掴んだ受講生からは、次第に笑顔が見られるようになりました。
また、2回目になると、お互いに手を差しのべ合いながら作業を進める姿が見られました。初めは少し恥ずかしそうに参加していた受講生も、打ち解け合って、楽しそうに取り組んでいる様子でした。
四苦八苦しながらも置き風鈴が完成すると、夏を感じさせるさわやかな音色が部屋中に響きます。その音色に耳を傾けると何とも言えない穏やかな気持ちになることができました。受講生からは自分で作ったとは思えないという驚きと喜びの声が聞かれました。伝統工芸の巧みな技とその繊細さを感じ、静岡の産業を知る素晴らしい機会となりました。
(M・O)