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講座レポート藁科生涯学習センターでは、10月1日と8日に静岡市美術館の
吉田学芸員を講師に「中勘助と美術――随筆に見る浮世絵鑑賞」を
実施しました。
藁科地域に縁のある作家、中勘助の日記体随筆に登場する
浮世絵師、鈴木春信などの作品を鑑賞し、中勘助と美術の
関わりを学びました。
1日は、静岡と中勘助の関わりについて学びました。中勘助が
服織で暮らしたのは昭和18年10月から約4年半の間です。
それほど長い期間はありませんでしたが、人々との交流や
服織の風景が作家活動に与えた影響は大きく、服織を題材にした
作品を数多く残していることを紹介して頂きました。
8日は、中勘助と美術の関わりについて学びました。日記体随筆に
書かれた鈴木春信の浮世絵『六玉川』などを実際に鑑賞し、
中勘助夫妻や友人たちがどのように美術と向き合っていたのか、
知ることができました。
『銀の匙』に代表される小説や、詩、俳句など、中勘助の文学作品は
広く知られていますが、美術作品に深い関心を寄せていたことは、
あまり知られていませんでした。今回の講座で、地域に
関わりの深い作家の新しい一面に光が当たり、今後の作品鑑賞も
また違ったものになることと思います。（K.M）
