昨年12月、葵生涯学習センターと静岡市の水産漁港課の共催で、小学生親子を対象とした「『しずまえ』料理講座」を開催しました。
この「しずまえ」という言葉、みなさんはご存知でしょうか。
(ちなみに今回参加された半数以上の方たちも聞き覚えのなかった様子)
「しずまえ」とは、静岡市の前浜のことで(江戸前みたいなものですね)、ここで水揚げされる魚介類を「しずまえ鮮魚」といいます。
有名どころでは、用宗の「しらす」や、由比の「桜えび」など。また鮮魚ではありませ
んが、清水港の「冷凍マグロ」は水揚げ量日本一を誇ります。
今回使用したのは「ヒラメ」と「マグロ」。
ヒラメは握り鮨に、マグロは出汁を取って雑煮を作りました。
その他の食材もすべて静岡市産です。
「地産地消」は経済・環境に良い影響を与えるといいますが、それだけでなくその土地の気候風土にあった食べ物を食べることが健康につながるというお話を聞くことができました。
講座では、活きたヒラメを捌いて、握りずしを作りました。
子どもたちだけでなく、保護者も、普段出来合いのものを買って食べることが多い昨今、「いのちをいただく」ことの大切さを改めて実感している様子で、魚を捌く手を真剣な眼差しを向けていました。
「マグロ汁の雑煮」では、講師直々の出汁の取り方講義を写メやメモを駆使しながら、子どもたちよりお母様方が夢中になっていました。
結果、調味料がほとんど要らないくらい良い香りの出汁が取れました。
2時間かけて完成した2つのメニューはとても美味しく出来上がり、参加者はたくさんおかわりしてくださいました。
このように生涯学習センターの講座は、今回の料理講座ひとつ挙げても「食育」「郷土」「産業」「道徳」と多くの要素を含んでいます。
職員一同、参加してくださる皆さんに、より多くの興味を持っていただけるよう様々な講座を企画して参りますので、次年度も引き続きのご愛顧をよろしくお願い申し上げます。