南部生涯学習センターでは1月20日(日)に「お茶で染めるトートバッグづくり」
を開催しました。
「お茶染め」という言葉を皆さんはご存知でしょうか。
お茶を原料に、独自の染料をつくり染めを行うのが、お茶染めです。
お茶処静岡市では、鷲巣染物店5代目の鷲巣恭一郎さんが10年以上にわたり、
お茶で様々な布を染め、のれんやTシャツなどオリジナルグッズを製作し、
静岡ならではの染めを追求しています。
伝統工芸技術と静岡の最大の資源であるお茶産業を掛け合わせて、
新しい産業を創出されています。
今回の講座では、鷲巣恭一郎さんを講師に、年齢や性別に関わらず日常的に
使用できるトートバッグのステンシル染めを行いました。
申込みは定員を大きく上回り、受講者の半数程度が自身で型紙のデザインを
用意するなど、講座に対する意気込みが感じられました。
講座が始まると、どの受講者も無心で取り組み、思い思いのデザインを
試行錯誤する様子がうかがえました。
講座後は、染色家の鷲巣さんの手によって、専用の蒸し器で40分ほど蒸され、
完成です。
柄が黄土色に変色し、黒と黄土色のツートンカラーの模様がバッグに
浮かび上がりました。
丁寧にゆっくり、お茶のもっている色素を布に染めていく「お茶染め」。
静岡ならではの伝統工芸をたっぷりと味う機会となりました。
また、受講者アンケートからは「なかなか静岡の伝統工芸は経験できないので
よかった」、「お茶染めの工程を知れてよかった」等の声が多数聞かれました。
今後も生涯学習センターでは体験を通して静岡の伝統産業の理解を深め、
魅力を伝える講座を実施して参りますので、是非、お気軽に参加してください。
鷲巣さんの葵区新間にある工房でもワークショップを開催していますので、
足を運んでみてはいかがでしょうか。
(S・O)