藁科生涯学習センターでは5月25日に「講演会・富士山世界遺産登録に挑んだ男」を開催しました。富士山世界遺産登録のプロジェクトチームに従事していた小野聡さんを講師に迎えて、世界遺産の基礎知識や登録までに現場で起こったエピソードについて、講義やクイズを通して楽しく学びました。
地理の教員でもある小野さんは、スライドを活用しながら身振り手振りを交えて、聞き手を話に引き込む名人です。富士山世界遺産登録の経緯、日本や世界にある世界遺産、また同時期に当館で開催されていた南アルプスユネスコエコパーク展にちなんだ、自然保護や持続可能な開発のお話まで、内容も盛りだくさん。特に、登録困難かと思われた三保の松原が、土壇場で富士山と共に世界遺産登録された逆転劇を小野さんが熱っぽく語る様子は、受講者にとって印象的だったようです。頷いたり、メモを取ったり、ときには質問もしながら、皆さんは終始熱心に講演に聞き入っていました。
講演会終了後も受講者の皆さんは、講師を囲んで質問や意見交換をしていました。「富士山が世界遺産になる舞台裏がイメージできた」、「世界遺産登録は『終わり』でなく『始まり』という言葉が印象的」、「三保の松原が最後の最後で登録になったエピソードは興奮した」など、様々な感想が聞かれました。
藁科生涯学習センターではこれからも、身近な環境問題や郷土の文化資源について楽しく学べる講座を実施予定です。ご期待ください。 (T.K)