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長田生涯学習センター 開催
2020/02/13

マイクロプラスチック問題を考える(長田生涯学習センター)

長田生涯学習センターでは、マイクロプラスチックに大きな社会的な関心が寄せられていることから、地球環境史ミュージアム教授山田和芳氏を講師に迎えて、1月25日(土)に「マイクロプラスチック問題を考える」と題した講演会を開催しました。


マイクロプラスチックとは、海に漂うプラスチックごみが細かく砕けて5ミリ以下のかけらになったものです。世界では毎年800万トンものプラスチックごみが海に流れ込んでいると推計されています。プラスチックは自然分解されにくいため、小さく砕けても長期にわたり海に残存し、このままでは、2050年には、魚の重量を上回るとも予想されており、生態系や人への影響が懸念されるので、世界的な対応が必要な喫緊の課題となっています。


講座の冒頭で講師が幾つかの事項について受講者に問いかけました。ゴミが分解されるまでにかかる時間という質問に対し、答えはペットボトルとおむつが400年、釣り糸は600年かかるとのことでした。その他、使い捨てレジ袋は年間5兆枚作られていることやプラスチックは家庭用品・消費財等で使われる割合が39.9%で一番多いとの解説があり、受講者からはため息が漏れていました。

 

マイクロプラスチックの脅威として、自然に分解されにくく生物濃縮によって生物の体内に残ってしまい、人体や生態系に害をおよぼすダイオキシン類・ポリ塩化ビフェニル・DDTなどの残汚染物質の悪影響が心配されています。そのため、プラスチックのリサイクルとしては、出すゴミの総量を減らすこと=リデュース、再利用すること=リユース、再生産に回すこと=リサイクル等の比率を高めることが求められています。日本のリサイクル率は80%とされていますが、リサイクル種類の内訳をみるとサーマルリサイクルという焼却してエネルギーに変え再利用するものが53%を占め、このサーマルリサイクルは海外ではリサイクルに当てはまらないとされていますとの説明に、受講者はがっかりしたようでした。

 

 最後に講師から地球環境と豊かな暮らしを天秤にかけるのではなく、地球環境制約の上に心豊かな暮らしの形をつくることを理想として、持続可能な目標を立て無理をしないで出来ることから行うことが大事であるとの言葉で締め括られました。

 

 アンケートでは「プラスチックゴミがどのように発生してどのように害があるのかを理解できた」 「これからも自分にできるゴミの削減をコツコツと行っていきます」 「楽しんで継続してゴミ削減を実現していきます」など前向きに考えているようでした。当センターでも今後とも機会をとらえて海洋プラスチックごみ防止運動をお知らせできればと思いました。(M.S)

 

マイクロプラ@ マイクロプラA




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